群馬の峠シリーズNo.17 空峠
期 日 2013年5月25日(土)
参加者 CL椛澤 他4名
コースタイム;本谷三号橋6:40−造林小屋跡8:00−1543m9:40−宮祠跡10:00−1730m(棒切ノ頭)11:00−1796m12:10〜13:00−空峠13:20−1730(棒切ノ頭)13:40−宮祠跡14:10−造林小屋跡15:50−本谷三号橋16:55
2500分の一地形図「浜平・居倉」
今日は峠シリーズの17個目、空峠が目標。いくつかの資料やHPを閲覧しても、場所が中々特定できず、最近ようやく「此処だろう」と思うようになった。 新ハイキング社出版、佐藤節著「西上州の山と峠」に紹介されている内容が、私には一番しっくりするので、この本に記されているところを「空峠」とする事に決した。 上野村の日航機墜落現場、御巣鷹尾根登山口まで車で入れるものだと思いこんでいたら、本谷三号橋と云うミミズク沢分岐の橋で通行止めとなっていた。一応事前に調べた時には4月後半には通れると思っていたが、甘かった。 駐車場まで3.4kmと有るので、まあまあ歩いても大丈夫な距離だったのでここから歩くことにした。 |
|
当然だが、車の通らない車道を、車の気兼ねしないで歩けるので新緑の清々しい空気を胸一杯に吸いながらのんびり歩く。 | |
ウツギの花が右に左に咲き誇り道を白く飾る。 | |
アオダモの木も花を咲かせていた。 写真を撮りながら歩いていたので、注意を怠り、長戸沢入溪点を見過ごして駐車場まで来てしまった。 慌てて引き返し、車道がS字カーブする所から入溪した。 |
|
しかし、水量は多くは無いものの渡渉や高巻きをしなければ遡行出来ない沢だった。 | |
少し行くとこの様に軌道の有った跡らしいコンクリートの架台にレールが打ち捨てられていた。 | |
折れ曲がったレールの散乱する横の一本橋を渡る。 | |
すると左岸に朽ちた小屋の屋根だけが残る小広い平坦地に到着。 どうやら此処が造林小屋跡らしい。 |
|
一段高みにはお風呂だったらしい遺物も。 | |
帰る笑顔に待つ笑顔と書かれた小屋はまだ朽ちずに残っていた。 | |
小屋の中には三菱メイギエンジンとい書かれたホウロウの看板や「オイル点検忘れずに」と書かれた木札や電灯線がブラ下がっているのが見えた。 今日は明るいので、何の気持ちも無かったが、暗くなると薄気味悪い雰囲気になる事だろう。 |
|
造林小屋跡を後に長戸沢を渡って1543mピークから派生している尾根を目指す。 | |
しかし、尾根は歩いている人が居ない様で、ヤブがひどかった。 地形図には現れない岩稜もあって、予想以上に時間がかかり、急登でアキレス腱が伸びきって疲れた。 |
|
1543m直下はかなりの急斜面を読んだが、実際は数メートルだけの斜面で、あっけなく到着した。 | |
三国山から上信国境稜線が素晴らしく、県境歩きをした時の感慨が蘇る。 | |
1543mからヤブが無くなり、しっかりした踏み跡が有った。下りきった所には祠が朽ちて面影だけが残っていた。 佐藤節さんの本には此処に鳥居が有って、此処から長戸沢に下ったと書かれている。 また、別に此処が「空峠」では無いだろうか?と云う意見もある。 |
|
快適な稜線 | |
大きな樹のある歩き易い道。 | |
時は期せずしてシャクナゲの満開の歓迎を受ける。 | |
素晴らしい。 | |
こんな感じ | |
石楠花を観賞しながら、ピークを通り過ぎてから、Kさんが1730mのピークではないの?と言った。 確かに確認すると此処が棒切ノ頭であった。 気付かずに県境稜線に合流していたのであった。 |
|
岩稜帯を下ると。 | |
空峠に到着。 (棒切ノ頭の浅いたるみを土地の人は日向の休場と呼び、浜平から無人の本谷を10キロ余り、更に標高差500mを登って、此処が三国峠かと思ったらまだ先に200mの高く険しい三国山を仰いで途方にくれた、霧の深い日に行く手を誤り信濃沢へ乗り越してしまい行けども行けども人家に下りつかなかったと幾度も聞かされた。そしていつかこの弛みを嘘峠(そらとうげ)の名で呼ばれるようになった)ー西上州の山と峠の空峠より抜粋ー |
|
取りあえず、目標の峠にたどり着く事ができて一安心のメンバー。 | |
峠の雰囲気 | |
まだ時間が有るので三国山を目指して歩き始める。 するとこの様な看板があり。 県境歩きをした時に見た記憶が蘇った。 しかしこの先で力尽き、昼食をとって、三国山は諦め下山する事になった。 自宅に帰ってGPS軌跡を見たら、何と!あと30mの標高差を登るだけだった。 その時はなぜ?まだ1時間はかかると読んだのか?、一体どうなってしまったのだろうか? |
|
下りはシャクナゲのヤブも苦にならない。 | |
可愛らしい。 | |
帰りは「西上州の山と峠」に記されている (宮を斎くその岩頭の鳥居前から、左下に入りますとちょうど、ミツバツツジの花盛りで、美しい花のトンネルです。)抜粋 と同じルートをとって下る。地形図には長々と岩マークが有り、下るには余程の注意と読図が必要だが、ロープも有ることだし、思い切って下った。 写真は長戸岩の岸壁 |
|
下るにつれて緑が眩しくなる | |
この様な瓶のかけらが有ったりするので、此処の辺りが昔の峠道で有ったのだろうか。 今は全く踏み跡は見出せない。 |
|
最後の下り。 | |
水量の少ない長戸沢を渡って (下りきって小窪の源頭にはいり、大きな廃屋の何戸も残る、本谷軌道終点に下りつきました)抜粋 造林小屋跡に到着。 |
|
造林小屋跡から沢を下らないで上に車道が見えるので、そちらに登り返すことにした。 急登だが、直ぐに車道に出て一安心。 |
|
御巣鷹尾根登山口の駐車場の上の急カーブのところ。 ここのガードレールの切れ目に登りあげた。 |
|
マジックペンで印を付けたが、一年もしないうちに消えてしまうかも。 | |
始めて藪こぎをした割には元気なメンバー | |
これで藪こぎを好きになってくれれば大成功\(^o^)/。 | |
長い車道歩きの末、本谷三号橋に無事到着。 | |
帰りは浜平温泉しおじの湯に入って汗やダニを落として帰途に着いた。 JAF会員証を見せると100円安く400円で入れた。 |