日本中央分水嶺踏破シリーズ 権兵衛峠ー坊主岳
期 日 2015年6月23日〜25日
参加者 単独
コースタイム;23日=自宅14:50=権兵衛峠20:05
24日;権兵衛峠5:20−1806.5m6:35−△1968.9m8:20−△2043.2m10:55−△経ヶ岳13:05〜13:30−2110m付近ビバーク15:30
25日;ビバーク地点4:40−佛谷2184m6:30−踏み跡有地点9:55−坊主岳11:10〜11:35−小坊主岳12:55−イイノコ沢登山口13:40=
権兵衛峠14:20−自宅20:50 走行距離379m
23日午後 自宅を出発して国道20号から国道19号線への分岐、高出の交差点を19号線に入る。 |
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木曽路を下り、奈良井宿から県道493に左折してイイノコ沢の坊主岳登山口にバイクをデポし、権兵衛峠へ向かった。 権兵衛峠への道は直ぐに分かるものと思って来てみたが、辺りは暗くなるし、案内標識は無かった。 心の中で「しまった、下見しておけば良かった」と思ったが後の祭り。周辺には聞きたい人家も無く、心細い気持で車を走らせる。 |
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すっかり暗くなった道を行くとようやく権兵衛峠通行止の看板が立っていて、この道が間違いなさそうだった。 | |
幸いゲートは開いていて一安心。 登りきったところに広い駐車場が有ったので、早速車の中で仮眠をとる。 |
24日 朝、目が覚めたら、周囲は既に明るくなっていた。 しまったー、寝坊したー。 明るいところで周囲を見渡すと、どうやら権兵衛峠は此処では無い様だ。 歩いて行けそうなので、行って見ると旧峠らしい趣のある場所が峠だった。 |
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権兵衛峠の由来となった権兵衛さんの碑も建っていた。 | |
駐車場は広く便所も清潔だった。 | |
伊那谷方面であろうか?雲海の下にまだ眠っている。 | |
事前の調べでは、今日歩くコースは殆どヤブらしい。 取り敢えず伊那側通行止めゲートの脇を通ってしばらく車道を行く。 |
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途中から荷揚げ用モノレールの脇を通って分水嶺に登り上げた。 | |
登り上げたところには立派な電波塔が建っていた。 | |
建物から外れたところに四等三角点1806.5mがあった。 | |
いよいよヤブの始まり。 | |
三等三角点1968.9mはヤブの中。 | |
三角点2043.2mは四等だった。 | |
ここにオリジナルプレートを設置した。 | |
出発してから間断のない笹藪の連続で、経ヶ岳はパスしようかと、思いながら歩いた。 せっかく来たのだから、登ろう、いや疲れていてとても駄目だ、と10回も愚図愚図考えた挙句、やはり登る事にした。 山頂は分水嶺からは外れている。 登山者は多いらしく、反対側から奇麗な道が登って来ていた。 |
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二等三角点だった。 | |
経ヶ岳の下りは倒木が縦横無尽に入り組み、私の行く手を容赦なく妨害した。 | |
この様な写真だけ見ると奇麗だが、疲れていて足が上がらないので、引っ掛かって転んだりしながら、前進した。 | |
そして、今日はもう10時間ヤブと格闘、もう駄目だと思うくらい疲労困憊。 テントを張った。2110m付近 |
25日 夕べはテントの外に、獣が覗う気配を感じて一瞬緊張したが、大声で追い払って事なきを得た。 |
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起きた時は、雲ひとつない良い天気だったが、次第に雲が湧き始めてきた。 昨日もそうだったが、笹は朝露に濡れて、はいているカッパを通して中まで濡れた。 |
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地形図に山名は無いが、標高点2184mには佛谷と言う山名柱が横たわっていた。 せっかくだから立てて写真を撮った。 |
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熊がかじったと見えて一部が割れていた。 この山頂から北に向かって刈り払われた道が伸びていた。 良かったー。これからは道が有るのかなー?と思い、喜んでその道を降ると、何かおかしい。地形図を見ると、方向が違っていた。 30m程で気付いて良かったー。 そして、相変わらずのヤブを漕ぐ私だった。 |
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地形図上でもヤセ尾根らしいので来てみたらやはりヤセ尾根だったが、ヤブが無いだけ嬉しい。 | |
行く先に、今回初めて坊主岳が見えた。 まだ遠いなー。 でも坊主岳直下からはヤブが刈り払われていて、楽になった。 |
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楽になったら気持ちに余裕が出来たのか、お花が目に付くようになった。 帰宅して調べたら「タガソデソウ」だった。 初めて見るお花だった。 |
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刈り払われてから、年数が経っているのか、ささも大分伸びているが、ハイウエイ並の歩き易さ。 | |
これってもしかして「ササユリ」かも?沢山の株が有った。 残念、咲いている姿を見たかった。 |
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やっと登り上げた坊主岳、しばらくはベンチに寝転んで起き上がれなかった。 | |
歩いてきた佛谷や経ヶ岳は雲の中だった。 前回展望出来た中央アルプスや御岳山も雲の中だった。 |
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降りで休んでいると珍しい花が目に入った。 どうやらジガバチソウのようだ。 |
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小坊主岳の三角点 | |
やっと下りきったイイノコ沢橋 | |
我が愛するバイクも無事だった。 しばらくぼーっとしてからバイクに飛び乗って権兵衛峠に向かった。 |
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権兵衛峠に到着14:20 | |
その後、喉が渇いたらコーラを飲み、お腹が空いたらコンビニにより、和田宿の温泉に浸かり、ダラダラと運転して、帰宅は午後9時近かった。 | |
全走行距離は379km 今回は余りの過酷さに、もう分水嶺歩きは止めようと真剣に思った。 それに、二日間ハエやブヨ、ヌカカの大群に何か所となく襲われながら歩いたので、精神的苦痛も大変なものだった。 二日たった現在、まだ痒くて気持ちが滅入る日が続いている。 |