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                                木曽駒ケ岳

期  日 2017年8月6日(日)〜7日(月)
参加者 CL椛澤 生方み 江積 小渕 高橋

タイム 6日;駒ケ岳桂小場登山口7:00−野田場8:30−馬返し9:05−大樽避難小屋10:00−茶臼山分岐(分水嶺)12:20−
        西駒山荘12:50−聖職の碑13:30−濃ヶ池分岐13:55−木曽駒ケ岳16:00−駒ケ岳頂上山荘16:35(泊)
     7日;頂上山荘6:45−濃ヶ池分岐8:25−聖職の碑8:50−将棋頭山9:10−茶臼山分岐10:00−大樽避難小屋11:20〜12:00−
        馬返し12:20−野田場12:35−桂小場13:45

6日
桂小場の駐車場はほぼ満車の状態。

我々のような登山者より、トレランで山頂往復の人たちの方が多いようだった。
と言うのも、下山してくる登山者はその殆どが日帰りと言っていた。

一般登山者は土曜日に登り、日曜日に下山のスタイルが多いためかな?
新田次郎著「聖職の碑」によると、長野県中箕輪尋常高等小学校の児童25名青年会員9名引率教師3名、合わせて38名は
大正2年8月26日午前5時30分小学校校庭を出発した・・・・・・・・


そして暴風雨に遭い11名が帰らぬ人となった。

現在は駒ケ岳ロープウエイを利用すると安易な日帰り登山が出来るが、今回我々は敢えてこの難しく長いルートを選択したのである。
現在もこの学校登山が続いているかは、確認していないがこの本が出版された昭和51年時点では毎年欠かさず続けられていたようだ。
登山道や道標は整備されていた。
森の中なのでそれほどお花に出会う事も無いが、ソバナだけはしっかり咲いていた。
ほどなく行くと「ぶどうの泉」と言う水場についた。
置かれたコップで飲んでみるとそれはとても冷たくて美味しかった。
更に歩き易い登山道は続く。
時折、この様な標識が有る。
今日の標高差は1676mである。
過去に一日でこんなに登った記憶が無い。
野田場
野田場の水は勢いよく出ていた。
標高が上がるに連れて、周囲をガスが覆ってきた。
まもなく馬返し到着。
実は2015年9月21日にこの道は歩いて居る。日本分水嶺踏破が目的だった。
馬返しから権兵衛峠への分水嶺歩きは単独行だったが楽しかった。
馬返しから更に行くと白川林道方面井降る分岐がある。白川方面からは二度此処へ登り上げた楽しい思い出もある。
白川分岐からは稜線上を歩く気分の良い登山道。
少し登り上げると大樽避難小屋到着。
前回確認した時は水が有ったが、今日は出ていなかった。
今年は雨が多かったのにも関わらず枯れて居るのはどうしてかな?
もしかしたら伏流してしまっているのかも?。
でもここを掘って見るには時間が無かった。
コイチヨウランは日陰の林床にひっそりと咲く。
信大ルート分岐からは胸突き八丁の急登になる。
弘法石の看板
弘法石
津島神社跡
昔は洞穴が有って、ヒカリゴケが有ったらしいが、今では見ることは出来ない。
おとぎ話に出てきそうなキノコ発見
翌日下山時には大きく成っていた。
(画像にマウスを当ててね)
茶臼山分岐に近づくと突然お花畑が現れてビックリ。
ウサギギク、エゾシオガマ、クルマユリ、ハクサンフウロ。
クルマユリ回廊( ??? )
行者岩茶臼山分岐、以前は分水嶺の看板も有ったが、撤去したらしい、残念。
行者岩分岐から少し行ったところから振り返ると行者岩が見える。
ここは日本中央分水嶺の面白い箇所で、美ヶ原高原の高ボッチ方面から南下した分水嶺は、ここで鋭角に向きを北に変え、行者岩方面から真っ直ぐ北上して鉢盛山に向かい、向きを西に変えて野麦峠から分水嶺最高峰である乗鞍岳に向かうのである。
私の好きなお花
将棋頭山を東に迂回する登山道を行くと西駒山荘に着いた。がまだ道半ばである。
国の登録有形に昨年指定された西駒山荘石室
遭難事故を教訓に数年後に作られ100年以上たった由緒ある建物。
今でも学校登山の拠点になっているらしい。
登山者にとっては有難い存在だ。
西駒山荘から見た将棋頭山、明日の下山時に登る予定。
山荘の庭に咲くコマクサ
登山道に咲くチングルマ
聖職の碑
細かい文字が風化されて見ずらくなった為か?
その小型版が脇に新たに建立されていた。
碑の前にはお花が手向けられていた。合掌
濃ヶ池分岐。
遭難事件の時は濃ヶ池辺りから風雨が強く、駒飼ノ池付近は冷たい風に身体が冷えて動けなくなる人は出てきた。登り上げたところには小屋が有り風雨を凌ぐことが出来る、はずだったが着いてみると小屋は跡形も無かった。ただ石垣だけが有った。

この事を想像するだけで胸が痛くなる。


我々は濃ヶ池には行かず馬の背から山頂を目指した。
チシマギキョウの咲くやせ尾根を行く。
イワツメクサ
チングルマ
山頂まであとわずか、のところで私は体調がおかしくなってきた。
頭痛、ムカつき、体力の限界に近づいた感じだった。高山病かな?
何とか木曽駒ケ岳山頂に到着。ガスで何も見えない。
一等三角点
皆さん疲れているのに笑顔でポーズしていた。

この直下に小屋はある。
夜中に雨と風が吹き、明日の天気が心配だった。
標高差1676m登り切った喜びも気持ち悪さに掻き消えていた。
7日

小屋の朝、八ヶ岳連峰の方向が明るくなってきた。
雲海の上に浮かぶ八ヶ岳連峰
御嶽山の山頂に朝日が射しこむ瞬間
遠く乗鞍岳から北アルプス連峰
富士山と塩見岳(右端)
宝剣岳(左)と中央には空木岳南駒ケ岳、右には三ノ沢岳
中岳、宝剣岳と南アルプス遠景
御来迎
朝日が当たる御嶽山
北アルプス方面
眼下にはお世話になった頂上山荘
三ノ沢岳にも朝日が当たり始めた。
3名がもう一度山頂を回り、私と一名はトラバースして、合流することにして小屋を出発した。
馬の背から見た北方の景色。
私の歩いた分水嶺が見えて感激一塩で有る。
将棋頭山でヤッホー!
将棋頭山から稜線通しで茶臼山分岐に向かった。
行者岩のピークの右肩に茶臼山が見える。
クルマユリで羽を休めるクモマベニヒカゲ
セリバシオガマの道をドンドン下る。
下山は早い
広い駐車場に三台だけ停まっていた。
梓川SAでハルピンラーメンを食して帰郷。
高崎まで戻ると大雨警報が発令されていて、土砂降りの雨に見舞われた。

パノラマ写真です。スクロールバーで見て下さいね。

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