西国33所巡礼 其の3
期 日 2019年2月9日~11日
参加者 椛澤 他5名
9日;松尾寺ー成相寺ー野田川ユースセンター(泊)
10日;竹生島宝厳寺ー高月の渡岸寺ー彦根ビューホテル(泊)
11日;長命寺ー観音正寺ー谷汲山華厳寺ー帰途
前回に引き続き西国33所巡礼の三回目。
今回で満願となった。
散華が33枚揃ったのが嬉しかった。
各お寺で一枚ずつ戴いた散華。
散華とは、華を散布して仏を供養すること。
お釈迦様が誕生された時に天から花が降ったといわれ、慶びごとに使われる。
9日 日本海側若狭湾近くの松尾寺はこの時期の様子が全く掴めず心配であったが、来てみると雪は一つもなかった。 例によって、そのお寺の御朱印を先に載せる 29番松尾寺 馬頭観世音菩薩 |
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石段を登って山門で一礼して入る | |
石段に登る前に右側に西国33所第29番の石柱が誇らしげに立っていた 更に歴史を思わせる苔むして風情がある石段を登る。 |
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御本尊は西国33所で由一の馬頭観世音菩薩 殆どが写真撮影禁止だが、ここはいくら撮っても大丈夫。 |
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順序が逆なのは今日の都合に依るもので、西国33所第28番成相寺 | |
山の上に有って、天橋立を展望できる様だが、今日は厚い雲が覆っていて何も見えなかった。 | |
左甚五郎作「真向の龍」 どこから見ても龍と目が合うらしい。 |
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次は天橋立観光 ケーブルカーに乗って展望台へ |
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天橋立全景 | |
股のぞきの台が用意されていた。 | |
京都府野田川ユースセンター 今日の宿泊場所。 とてもリーズナブルな価格、巡礼者には嬉しい。 |
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お料理は期待以上で食べきれないほどだった。 | |
今回男性は私だけなので、部屋を独り占め。 ユックリできて良かった。 |
10日 朝食は7:30のところ、お無理を言って7:00からとお願いしたら快く引き受けて頂いた。感謝。 |
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今日は竹生島へ渡る。 宿から120㎞ほど距離があり、2時間半はかかると見込んで7:45に宿を出た。 |
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途中高速道路を利用、雪が舞っていた。 | |
でも出航1時間前に今津港に到着。 港の前に「琵琶湖周航の歌記念館」が有ったので時間調整に寄ってみた。 琵琶湖周航の歌が流れ、歌にまつわる歴史が展示されとても良かった。 見づらいが、海上左に竹生島がぼんやり見える。 晴れていればはっきり見えるようだ。 |
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琵琶湖周航の歌の碑 | |
観光船で向かう。 もうすぐ到着、青空が見えてきた。 |
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港到着。他の港から来た船が停まっていた。 | |
沢山の人が上陸していった。 | |
これが本堂、左に納経所が有り、隊列が出来ていた。 以前はお参りする前に御朱印を先に頂いたりしたが、今回は違う。それは観音様に失礼に当たると分かったから、きちんとお参りしてから御朱印は頂くことにする。 |
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真新しい三重塔。 所で観音堂はどこ? 尋ねてみると、階段を降りたところだと言う。 |
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せっかく上った石段を降りる。 お決まりの納め札を納め、線香・ロウソクをあげて、十句観音経を唱え、御詠歌を詠唱してからまた石段を登った。 因みに線香とロウソクを前回は持参したが、今回はその場で販売しているものをあげた。 これは花山院さんの法話の中に、ロウソクなどは買うのではなくお布施する気持ちが大事だ、ときいたからだ。 |
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納経所はまだ人並みでごった返していた。 どうやら、我々のように西国巡礼の人は少なく、商売繁盛の弁財天参りが多いようだ。 さすが関西らしい。 |
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約1時間余り島にいておさらばした。 | |
帰着後今津港の観光船乗り場2階のレストランで昼食をとった。 | |
次は西国巡礼とは全く関係無いが高月の向源寺(渡岸寺観音堂)で国宝の観音様を拝む。 | |
拝観料は500円。とてもお安い。 説明されるお方がいて、懇切丁寧に教えて頂いた。 また、以前に読んだ白洲正子の「かくれ里」の湖北・菅浦にその詳しいことが書いてあり、是非とも行って見たいと思っていたが、今日ここに立てるは夢の様であった。 |
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日本一美しいとされる国宝の十一面観音 説明によるとこの十一面は他の十一面観音とは違う様式だということであった。 益々感心したのは、ガラス張りではなく、肉眼でそのお姿を見ながら一周出来る事であった。 写真撮影は禁止だったので、この写真は昭文社刊「西国33ヶ所めぐり」から拝借した。 うっとりするほどの美しさであった。 |
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今日の観音様巡りは2件でおしまい。 高月から遠くない彦根ビューホテルが今夜のお宿。 気に入っているのですでに4回利用している。 |
11日 ホテルから眺める琵琶湖の夜明け。 昨日の荒波が嘘の様に静まり返って、穏やかな朝を迎えた。 |
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長命寺は健康長寿の観音様 | |
この石段を808段登ると本堂に着くと言う。 昨日、メンバーで検討した結果、全員一致でこの階段を歩くことにした。 大丈夫かな? |
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皆さん元気に歩く、と言うか登る。 | |
すると途中にこのような門が現れた。 意味不明の門 |
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未だ未だだと思いながら登ると山門に到着。 私の感覚ではまだ500段も登っていないと思ったが。この先で終わりだった。 |
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とても重厚な感じの三重塔 | |
檜皮葺の美しい屋根。 | |
この写真は当山入り口に説明文と一緒に有った写真をカメラで撮ったもの。 アジサイの咲く時期は一段と美しい事だろう。 |
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いよいよ残すところ2寺 御詠歌を詠唱するにも力が入る。 |
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この観音正寺も拝観するには1200段の石段を登る!と解説本には書かれていたので、気合を入れて来たが、いつの間にか1200段の道とは別の車道を登って来てしまった。 正面は全然違うところだった。 仕方ないので、ここから歩くことにした。 |
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青銅製の二対の金剛力士像 | |
本堂には白檀を223トンも使ったという千手千眼観世音菩薩が有った。また本堂に向かって右には夥しい巨岩が積まれた岩山が有り、観音様が祀られていた。 | |
いよいよ満願成就の谷汲山 | |
表参道はお土産屋さんが軒を連ねていた。 しかし、今日は氷雨が降り、三連休の最後の日、午後なので参詣者はまばら、お店もしまい掛けていた。 |
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山門には赤鬼が立っていたが、この股をくぐると云々、子供だましで寂しく思った。 この立派な山門に張りぼての赤鬼は全く似つかわしくない。 |
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気を取り直して本堂へ向かった。 | |
満願霊場だけあって、実際のお坊さんが熱心にお経を唱えていた。 | |
我々も一通りのお勤めをしてから戒壇巡り。 正面左手に入り口が有り、階段を下ると暗闇になり、手探りで真っ暗な中を行き、本尊につながる錠前に触れれば願いが叶うと言う。しかし突然すぎて願いを忘れてしまった。 本堂を出て満願堂に向かう。 |
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本堂の御詠歌は現世で満願堂は過去世、笈摺堂は未来世、それぞれに御詠歌が有る。 左は満願堂御朱印 |
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満願堂の御詠歌 ご灯明の御詠歌とも言う よをてらす。ほとけのちかい。あらければ。まだともしびも。きえになりけり。 詠唱 |
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笈摺堂 未来世 笈摺の御詠歌 いままでは。おやとたのみし。おいずるを。ぬぎておさむる。みののたにくみ。 詠唱 |
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笈摺堂には笈摺が山のように積まれていた。 | |
最後に精進落としの鯉 参詣を済ませた巡礼者が、それまで精進潔斎の生活から解放され生まれ変わる気持ちになる。 この鯉は左右の柱に有り阿吽の口をしている。 こちらは向かって右側 |
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慶びが満ち溢れている私。?? | |
谷汲山由来書き | |
参加メンバーの足取りもかろやか。 その後無事に帰宅することが出来た。 この巡礼では正に感謝の気持ちを体得出来た旅であった。 しかし御仏の教えの精神の1万分の1位しか理解できない私。 今後更に東国33巡礼、秩父34巡礼をして100観音を結願出来た時、どのような自分が居るか楽しみではある。 |