期 日 2020年4月11日(土)
参加者 CL椛澤SL中島 他5名
タイム 奈良(なろう)駐車地8:30-さぶゆ橋9:25-平滝10:50-昼食11:20~12:00-丸山峠12:55-
丸山12:20~13:45丸山峠13:55-平滝15:05~15:40-奈良駐車地17:30
1/25000地形図「皇海山」
今日の予定は丸山に登る事と当初は考えていたが、参加メンバーのUさんが近くに平滝と言う集落が有った、との情報を得て調べて見ると、なる程来月予定している砥沢探検予定の場所と連結された索道が通り、今では廃村になっている、との事だった。 これは楽しい山歩きが出来そうだ!と嬉しい気持ちになった。 栗原川林道は昨年の台風で道路の崩落などで通行止めで、尚且つ数年以内には開通する見通しも無いと、沼田市役所利根支所担当者からの回答がが有り、砥沢探索はガッカリして諦めていた矢先の情報だったので、同支所に直ぐに電話で平川林道の情報を問合た。 すると途中、奈良(なろう)のゲートまでは車が入れそうだった。 前日の天気予報では沼田利根地区は降雪の予報が出ていて心配だったが来てみると全く雪の心配は無く、道路は乾いていて砂埃が舞って居た。奈良の開拓地を過ぎると二股になっていてここを右に進む。 |
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二股には石仏が二体、いにしえの賑わいを懐かしむように佇んでいた。 | |
舗装された道を車は進むが、いつどこで土砂崩れが有るか分からないので、慎重に進む。 たまたま広い場所が有ったので、そこに車を停めることにした。 |
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車を停め、準備して歩きだすと軽自動車が我々を追い越していった。 10分程歩くと車止めのゲートが有った。その脇には一台の車が停まっていた。 どうやら渓流釣りの人らしかった。 |
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少し行くと砂防堰堤が右岸に有って、メンバー曰く、涙を流しているように見える、と言った。 ほんとだ―。 |
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一つ目のトンネルは「平川隧道」名付けられていた・ | |
平川の支流に架かる橋 | |
橋の名前は「さぶゆ橋」橋の漢字が「𣘺」となってる珍しい。 命名の由来は不明。 |
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春の訪れを告げる房桜が満開 | |
キブシも満開! | |
ダンコウバイも満開で我々を迎えてくれた。 | |
しかし、足元は落石や落ち葉で歩くずらい。 | |
たまに、大きな落石も有ったりして、崖から離れて歩きたいが、反対側は目も眩むような深い谷底であり急いで通り過ぎるしかない。 | |
丸山が向こうに見えてきた。 あれを登るのかー。 |
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すると赤い鳥居が。 | |
十二山神 (山の神は一年に12人の子を産むとされるなど、非常に生殖能力の強い神とされる。これは、山の神が山民にとっての産土神でもあったためであると考えられる。山民の山の神は禁忌に厳しいとされ、例えば祭の日(一般に12月12日、1月12日など12にまつわる日)は山の神が木の数を数えるとして、山に入ることが禁止されており、この日に山に入ると木の下敷きになって死んでしまうという。) |
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山神の横には打ち捨てられた自転車あり。 | |
岩が行く手を塞ぎ、谷側は崩落していて通れない?ことも無い。 | |
無名のトンネル | |
三重泉沢に架かる三重泉橋 何と読むのか不明?ミエイズ? |
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橋の上は歩き易い。 | |
橋の上流には堰堤がダブルで。 地形図に表示は無い。 |
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橋を渡って見ると「サンジュウゼン」となっていた。 | |
石がゴロゴロしている上に落ち葉が積もっていて歩きずらい事この上ない。 | |
また大きな石が。 | |
三重泉隧道 これもサンジュウゼンと読むのかな? |
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ヤナギも柔らかい花を咲かせていた。 | |
トンネルを過ぎるとそろそろ対岸に渡らなければならない。 林道から河原に降って見る。 |
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結構な水量で足元が不安定だが一気に渡渉した。 | |
その上流には、ここの地名となったと思われる平滝らしい滝が美しいコバルトブルーの水を湛えていた。 | |
この滝の右手(左岸)ピンクテープが付いていたのでそれを頼りに登って見ると、丁度平滝神社だった。 神様のお導きか。 |
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その前には「奉納」と書かれた船の形に削られた石が有った。 幻の集落「平滝」である。 |
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神社の前で写真を撮る。 | |
平滝集落の探索は帰りに行うこととして、ピンクテープを頼りに急な尾根状の踏み跡を登る。 | |
すると石積みの上にさざれ石の塊を載せた構造物発見! | |
その脇には判読不明の文字を刻んだ石が有った。 | |
更に登り、丸山峠を目指す。 | |
踏み跡、道形はすっかり消え失せていたので地形図で地図を読みながら進んだ。 沢を横切ったり。 |
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尾根を登ったり。 | |
途中で昼食を済ませ、丸山峠に到着。 | |
丸山峠から丸山目指して急登を登ると山頂直下に人工物と思われる石積みを見つけた。 この上部が平坦で広くなっているので、おそらくここは砥沢から津室経由で平滝に通じる索道の土台が有ったと思われた。 |
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丸山山頂到着。 | |
嬉しそうな私。 ほんと!久しぶりの達成感!嬉しすぎー。 |
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小広い山頂は木々に覆われていた。群馬栃木県境の山が望見できる。 また以前登った三ヶ峰や峰山、笠ヶ岳などが見えた。 下山時、方向を間違わないように地形図とコンパスで確認するメンバー。 今日は時間が許せば津室原動所まで確認したかったが、残念ながらその時間は無かった。 此処から引き返すことにする。 |
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登りは息が切れたが、下山は楽々。 | |
あっという間に神社まで下った。 良く見ると船型の石にイカリがが刻んであった。 平川の水害から集落を守る祈願だったのだろうか?。 |
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神社から上流の堰堤目指して下る。 | |
堰堤の一部がえぐられていて、ここを飛び越えて対岸へ。 | |
対岸に渡ると直ぐに終点と刻まれた杭を見つけた。 | |
平滝 泙滝の険しい峡谷を越え谷が緩くなった平地が平滝である。平滝には砥沢にあった根利林業所の出張所が設置され、砥沢に次ぐ拠点となっていた。集落前にはその名前の由来となった平滝(犬吠滝)がある。ここは旧東村小学校の分校があり、医局も設置されていた。分校跡地には記念碑が建てられている。(中略) 砥沢廃村の前年1936年(昭和13年)に廃村になった。戦後になって平川の山林が古川鉱業から三陸木材工業に売却され、1951年(昭和26年)に再び村が興され、学校も復活された。(中略)記念碑は高さ90センチのステンレス製の三角錘で、次のような碑文が刻まれている。(後略) 増田 宏著「皇海山と足尾山塊」白山書房刊より引用 |
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平滝小屋 | |
小屋の看板 | |
内は意外に広い。蛍光灯がぶら下がっている。 往時は電気が通っていたのだろか。 |
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分校跡の碑 | |
スミレが一輪。 | |
隅々まで探索した平滝を後にした。先には先程登って来た丸山が見えていた。 | |
ゲート付近まで来ると、雲行きが怪しくなってきたが、カッパを着るほどではない。 | |
車まで戻って一安心。帰途に就くと雨が降り出し、楽しかった山の別れ雨か。 |
根利山全体の概念図((幻の集落ー根利山ー 利根村・利根村教育委員会発行)より引用