県境踏破シリーズ22

三国峠ー蟻が峰ー大蛇倉山ー舟留

期   日  2007年11月4日(日)
参加者   CL椛澤、他2名
コースタイム
       三国峠6:30−三国山6:50−1818m7:10−船窪8:10-蟻ヶ峰8:40〜9:00−
       日航の頭1922m10:10−大蛇倉山10:45−舟留12:00〜12:45−
       南相木ダム14:00

三国峠の朝は下弦の月が西に傾き、明けの明星がまだ輝きを失っていなかった。
起床して準備をしているとようやく遅い太陽が昇り始めた。
三国峠の埼玉側にこじんまりとしたトイレが設置してある。
この右側に登山道はある。
登り上げた稜線にはまだ霜が白く光っていて、夕べの寒さを思い出させた。
写真の通り、ここの辺りは相当歩かれていると見えて完全な道となっていた。

この分なら今日は楽勝で歩ききれるような気がする。
しかし・・・・・。
乗り越すような岩場もあって、油断できないなと思っているうちに三国山に到着した。
三国境はこの先の所にある。右に延びる稜線が帳付山方面への入口。来年はそちらへ歩く事になるのだろうか。

今回はそれとは逆の左方向へ向かうのだ。
目の前には船窪の先に蟻ヶ峰の鋭鋒が朝日に輝いていた。

しかし、三国山を越えた辺りから踏み跡は細くなってきた。
1818mを過ぎると笹薮になって、
話しがちがう〜。
と思いながら行く。
昨日と同じように足元には踏み跡が有るので、これを外さないように、ただただ進むのみ。
船窪辺りまで薮が煩かったが船窪から蟻ヶ峰までは薮は無かった。
蟻ヶ峰のの山頂は展望も良く八ヶ岳や南アルプスの銀嶺が輝いていた。
二等三角点も有った。
次の目標の大蛇倉山もしっかり見えて感じよい眺め。
しかし、蟻ヶ峰からの降りは一箇所間違えやすい所が有るので十分な注意が必要。ピークから400mくらいのところは右に曲がるんだと思いながら、つい直進してしまう所なのだ。
上野村日航機墜落現場の昇魂の碑へ降る尾根道へは、このコース唯一の標識が建っていた。
1922mは日航の頭とも言う様で、このような測量用の金属が埋め込まれていた。

迷走する日航機、機内はどうだったのだろうか?この場所は日航機が腹をついた場所だという。周囲の木が此処だけ倒れて居たという。
犠牲者の魂に冥福を祈ります。
相変わらず道は有る様な無い様な感じだが大蛇倉山まで何とか来られた。

問題はこれからである。
今まで笹薮が大変だったが、これからはシャクナゲの密林だった。
用意した鉈で邪魔な枝を刈り払いながらの行軍だった。
強靭なバネの様に、手で広げても直ぐに跳ね返ってしまい、両手両足を使っての薮との戦い。
1815mの舟留直前まで薮は続いた。

まだこの先弥次平までは長い。此処で道半ばだろうか。
へとへとに疲れた我々は、まだ12時なのに、もう意気消沈、この先に進む元気が無くなって、此処からエスケープルートを降ろうという事になった。

ここも昨年下見をしておいたので下山する事に何等心配は無かった。
林道へ降り立った我々の頭上には青空が広がり、落葉松の黄葉が映えていた。
南相木ダムに着いてはみたものの、車は遥か遠く。歩くと3〜4時間はかかるだろう。
そこで、ダムサイトに観光に来ている人に頼む事にした。
そして首尾よく乗せてくれると言う人を見つけて、栗生の林道奥の車まで乗せて貰う事になった。

その後一時間をかけて三国峠に車を取りに行き、海ノ口の温泉に浸かって帰路に就いた。




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