県境踏破シリーズ27

車坂峠〜地蔵峠

期  日  2008年3月16日(日)
参加者  CL椛澤 他3名

コースタイム
       車坂峠8:45−粒ヶ平9:15−高峰温泉9:45−水ノ登山10:45−
       東篭ノ登山11:40〜12:30−西篭ノ登山13:05−地蔵峠15:15

昨年12月から3ヶ月冬季中断していた県境踏破の再開です。曇り空で心配しながら軽井沢に来ると更に雲の厚みを増すかのように霧が立ち込めています。行く手に暗雲が立ち込めているかのような心細い天気。
一旦車を地蔵峠に向けて一台デポして、車坂峠です。
ななんと!新しくビジターセンターなる建物が建っているでは有りませんか。
そこは広く除雪されていてハイカーが既に沢山車を停めて登山の準備をしていました。このセンターは開館していたのでトイレは自由に使えます。
ラッキーです。
今まではトイレの心配をするのがこの峠の嫌な所だったのです。
直ぐ近くの高峰高原ホテルの正門前を通って県境稜線に入り込みます。
ここは既に2000mの雲上の世界。
四方八方に素晴らしい景観が広がっています。
登山道は勿論雪の下で見えませんが、スノーシューのトレッキングコースになっていて踏み跡が先に伸びていますので心配有りません。踏み跡を外れるとズボッと膝まで踏み込みますが、大体は雪が良く締まっていてとても歩きやすいです。
群馬県側は雲海が広がっていて荒船山も経塚山の頭しか見えません。
戦艦も沈没寸前と言ったところです。
快適な国境稜線、あっという間に粒ヶ平に到着。
ここから真っ直ぐ行けば高峰山山頂ですが、我々の行く先は境界線のトレース。
迷わず右に曲がって高峰温泉を目指します。
温泉への下りからは、これから登る水ノ登山が行く手に大きく聳えていました。
スキー場の脇を下りきると高峰温泉です。宿泊者が多いらしく宿から次々に出てきてはスノーシューを履いて、高峰方面や水ノ登方面へ夫々に向かって歩いていました。
水ノ登山山頂からは北信の山々北アルプスの連嶺、上越国境の銀嶺がすっかり見渡せて素晴らしい!の一言。
我が仲間もこの景色にうっとりしていました。
行く手には東篭ノ登と西篭ノ登(中央の黒い山)が私たちを手招きしています。
帽子を忘れた私は白髪頭で恥ずかしい。
ここから先には長野側がスパッと切れ落ちた危険な稜線もありましたが慎重に通過すれば問題は有りません。
オオカメノキの若芽
私達はウサギちゃんと呼んで楽しんでいます。
息を切らせて登りあげた東篭ノ登山は風が強いので山頂の雪は飛ばされて有りません。
たまたま山頂直下で休憩していた高崎の渡辺さんのグループに写真を撮っていただきました。
我々と同じように藪山をやったり県境杭を拾ったりして楽しそうなグループでした。
一等三角点標石はとっても珍しい黒い色をした石で出来ていました。

ここで昼食タイム。
この山から先は踏み跡もまばらですので、いよいよ此処からは全員ワカンを装着します。
Oさんは体が大きいために、私達が踏み抜かない所を一人踏み抜いてしまう為に歩くのに苦労していました。
これを登れば西篭ノ登山頂です。
この辺りから全天雲に覆われてしまいました。
西篭ノ登山頂。
此処までは無雪期に来た事が有りますので、地図の心配も有りませんでした。
西篭ノ登山頂から見た地蔵峠方面。
中央の白い部分がそうです。
此処から県境の境界線は糸を引いたように真っ直ぐにあの白いスキー場へと伸びているのです。
コンパスを決めて、いよいよ未踏の一歩を踏み出します。
真さらな雪は最中状になっていてそーっと行くと雪の上を歩けるのですが、それでもズボッと踏み抜いたりしますので下りとはいえ疲れます。
馴れないOさんはとても歩きにくそうです。
両足を雪に取られておっとっと。
気が付くと空には青空が戻っていました。
急傾斜を悪戦苦闘しながら下り、下り終えたところはこの様な快適な林です。
もうこの落葉松林に来れば峠は鼻の先。

ほっと一安心。
落葉松の林は春夏秋冬、いつでも素敵な姿を私たちに見せて楽しませてくれます。
振り返れば西篭ノ登山があんなに高く。

あそこから道無き道をまっさか様に下ってきたのでした。
そうして予定より2時間も早く地蔵峠に到着しました。
この後車坂峠に車を取りに行って、高峰高原ホテルの温泉に浸かって帰途につきました。
今年の県境は上々の滑り出しでしたが、体調不良で参加出来なかった二人のTさんには本当に残念でした。
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