日本中央分水嶺シリーズ 行者岩ー大棚入山
期 日 2016年9月25日〜27日
参加者 椛澤単独
タイム
25日;自宅4:00=羽淵バス停7:30=奈良井林道ゲート前7:45〜8:00−白川林道分岐9:00−駒ケ岳登山道入り口10:00−
桂小場登山道合流10:55−大樽避難小屋11:35〜12:30−分水嶺標識14:40−胸突きの頭(テント泊)13:00
26日;胸突きの頭7:00−行者岩7:20−茶臼山7:40−2210m9:30−大棚入山(テント泊)14:35
27日;大棚入山7:10−黒川10:40−第一堰堤(谷止)11:40−奈良井林道合流12:10−奈良井林道ゲート13:40〜14:20=
羽淵バス停14:30=自宅21:30
25日 前回、想定外の降雪に阻まれて敗退したが、その時にもお世話になった羽淵バス停に今日もちゃっかりお世話になるミニバイク。 無事、姥神峠からここへたどり着き、このバイクで車を取りに行けます様に〜。 |
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奈良井林道のゲート、カギはしっかりかかっている。 いざ!出発。 |
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空には飛行機雲が鮮明に尾を引いていた。 天気は崩れることを教えていた。 |
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とことこ歩いていると「キャー!」 何やら蠢いている物が道一杯に。 心臓が止まるとは思わなかったがドキドキが止まらない。気持ち悪いったらありゃしない。 この先3km位に渡ってこのげじげじみたいな毛虫が居て、これを踏まないと先には進めなかった。 この世の中に毛虫が居なければどんなにか幸せだろう。 |
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白川林道を左に分ける。 | |
駒ケ岳登山道入り口の標識から左折、登山道に入る。 | |
登山道にはマイヅルソウの紅い実が沢山有った。 | |
ツルリンドウも。 | |
ゴゼンタチバナ | |
桂小場からの登山道に合流した。 | |
オオカメノキ | |
桂小場から木曽駒ケ岳へ登る登山者は多い。 往年の名ルート。聖職の碑コースとも言う。 |
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大樽避難小屋に着いた。 静岡県在住の渡辺さんに松尾さん。 単独で歩いていると、人恋しくなるのでつい長話になってしまう。 |
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ここの避難小屋には近くに水場があり、、冷たい水が湧き出していた。 私は明日と明後日の分として5リットルを汲んだ。 お陰でザックがその分重くなった。 |
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紅い実シリーズ。 ユキザサ |
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ゴゼンタチバナの群落。 | |
以前よりまた斜めになってしまったみたいな、分水嶺標識。 真っ直ぐ進めば西駒山荘から将棋頭山へ。 私は右折して茶臼山方向へ行く。 |
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右折して直ぐに、頃合いのテン場が見つかったので、早速幕営。 | |
テン場から仰ぎ見る行者岩。 | |
南方には将棋頭山 | |
その右奥には中央アルプスの盟主、木曽駒ケ岳が大きく聳える。 | |
大樽小屋から一緒になった三重県から来た三人組の皆様。 行者岩まで往復して西駒山荘に向かった。 |
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コケモモ | |
これだけ黒い実 ガンコウランは食べるととても甘いが、種がじゃりじゃりする。 |
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シラタマノキもこの時期にはピンクに変わる。 食べると甘い味と共に薬臭いので、ペッと吐くのが普通。 |
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自然の芸術作品は人では作り出せない。 | |
テントに入ってまったりとコーヒーブレイク。 おやすみなさい。 |
26日 今日は天気予報では雨。 昨夜悩んだが、明日は晴れなので、行くことに決した。 |
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行者岩へ到着。 | |
行者岩から見る茶臼山。 | |
御嶽山は頭を雲に隠していた。 | |
ウラシマツツジ、真っ赤な絨毯。 | |
茶臼山山頂。 | |
茶臼山から、これから行く大棚入山(中央のピーク) | |
どこを探しても踏み跡は見つからない。 やむを得ずハイ松の枝の上を渡り歩く。しかしこれは疲れる。 |
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稜線を少し外してゆくと何とかなりそう。 | |
稜線はこんな感じ。 | |
ハイ松が無くなると灌木のヤブ。 これもつらいので迂回しながら歩くが、次に出てきたのが笹薮。 |
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笹薮が過ぎると、倒木は有るが歩きやすくなってきた。 | |
地形図に土砂崩れの記号が有るところ。 確かに崩れていた。 |
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その後、写真を撮る気持ちの余裕が無くなる程の激ヤブに悩まされ、約5時間格闘の末到着した大棚入山。 二等三角点が鎮座まします。 この数日間かと思われる、笹の刈込がしてあり、何方かが来た形跡あり。刈った葉はまだ青い。 |
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山頂プレート設置。 | |
笹を更に刈り込んでテン場を広くしたが、テントの下は刈り込まない。 テントに穴が開いては大変だから。写真では浮いているが、人が入って沈ませる。 しかし、テントに入ってからが大変だった。 何も食べたくなかった。水さえも飲みたくないほどの疲労感とムカつき。 |
27日 昨日の昼食、夕食、今日の朝食、何も食べていない。 予定では、今日は姥神峠まで歩く予定だが、この様な状態では到底ヤブを突破する力は残っていない。 そこで、今日はこの大棚入山から東に延びている尾根が有り、黒川に下れば林道も有るようなので、ヤブでは有っても体力は何とかなりそうである。 残念ではあるが思い切って分水嶺は諦め、このルートを下ることにした。 |
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もちろん踏み跡さえ無い下り、何回となく休みながら、黒川に降れば林道が有る、との期待を込めて一心に下った。 しかし、黒川に降り立った私はそこに荒れ果てた河原を見て呆然とした。 |
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傾斜は厳しく無いので河原を下れるが、体力の消耗を免れない。 水量が多く、渡渉には靴の中まで濡らすことも有った。 黒川第1号谷止(堰堤) 谷止と言う言葉は初耳。 |
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この後も道無き道を歩み河原を歩きヤブを漕いだ。 | |
そして立派な林道に出た。 | |
しかし、喜びもつかの間、林道は大雨で流され跡形も無かった。 渡渉するしかなかった。 |
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奈良井川本流の白川、潜水橋の水量も多く濡れついでにバシャバシャ渡った。 | |
潜水橋からは直ぐに奈良井林道に着いた。 ここからは一昨日歩いた道である。 |
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もう体力は殆ど残っていない。 フラフラしながら、ようやく林道のゲート到着。 しばらくボーっとしていたが、栃洞沢の冷たい水で身体を拭き、頭を洗うと気力だけは回復した。 |
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前回通った時には気づかなかった石碑、今回は草刈りしてあった為か分かったのだ。 ここには番所が有ったのか、権兵衛峠への入口だ。すぐ横には権兵衛トンネルが有る。 |
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デポして置いたバイクを回収して、帰途に就いた。 温泉に入り三日間の汗を流し、さっぱりしたらお腹が空いてきた。 コンビニでカレーうどんをペロリ、コーラをがぶがぶ。 一体今までの体調不良は何だったのだろうか? 7時間かけて自宅に着いた。 |